2018年4月1日日曜日

(212)里山に道を拓く<その18・卯月> 

 タクマラカン砂漠のオアシス・カシュガルから、パキスタン北部の
イスラマバードを結ぶ、カラコルムハイウエイは古代より仏教の道、
隊商路、現代では習近平の中東への「一帯一路」となっている。国界は
「フンジュラブ峠」で標高4,730㍍にあり8月でも吹雪いていた

 ここから限りなく岩の急斜面のつづら折りが続き、下り、そしてK2
裾を経てきたインダス川に出合い、崖道には黒い氷河が左右にせり出して
いる


村人は融水を谷奥からガレキの斜面に用水路を造り、山岳オアシスの集落
「フンザ」がある

 「…生きることが喜びであるような、平和で安全な土地を、もちろんある
だろう。昔から誰もが夢見てきた<ユートピア>と呼ぶ者もあれば<若き泉>
とか<楽園>とも。夢のような場所を見た者がいる…」33年・ジェームス・
ヒルトン「失われた地平線」よ


      日出ずる島国に 箱庭は映ろ

      ユーラシアに 民族は果てしなくせめぎ合う 

里山のせせらぎを戴き 覇者ってなん

    揺れる琥珀色に酔い 眠りにつ
                     
                        会員 片岡一



 

 

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