2016年10月31日月曜日

(10)とっておき 京都の紅葉「栄摂院」(金戒光明寺の塔頭)

 今はすっかり有名になった金戒光明寺。新選組、松平容保公、新島襄が奥様の新島八重さん、等NHKのドラマで 今や一躍有名になりましたが、このお寺の御影堂の左奥の道を北へ、真如堂に続く道の向かって右側に このもみじの美しい古刹がひっそりと 佇んでいます。名を「栄摂院(えいしょういん)」この寺のもみじこそほかに例を許さない京都の三本の指に入る、名刹なのです。

 お釈迦様をお庭の借景として配し、もみじ達が このお釈迦様を飾ります。もみじの美しい一週間だけは、境内の奥深くまで 見に入ることができます。その美しさは、息を呑むことさえ許しません。もちろん拝観料などいりません。 こんな京都が一杯なのに、どうして混み合う通例の名所に行かれるのでしょう。  (会員 池田能久)

(京都市左京区黒谷町33)

 
 
 

2016年10月30日日曜日

(9)とっておき 京都の紅葉「吟松寺」

 金閣寺を北へ 紙屋川沿いに道を進むと、しょうざんリゾートが右手に現れます。更に紙屋川沿いを上流に向かうと、木々が迫り ますます道も狭くなり・・・。鷹峰の地へと進みます。
 
 
 

 
  すると 竹やぶの向こうに紅葉の隠れた名所「吟松寺(ぎんしょうじ)」が、見えてくるのです。京の 人手の入った美しいお庭では無い、自然味あふれる この紅葉こそ 本当の京の紅葉なのです。その絶景は 川向こうの美しい北山杉とコラボして、日本の何処にもない撮影スポットでもあるのです。
 
  鷹峯の源光庵や光悦寺に行かれたなら、一度 奥のあの急な坂道を下って 左折した所に、ひっそり佇んでいる この「吟松寺」へ必ず足を伸ばして欲しいのです。

(京都市北区鷹峯千束町32。拝観無料)

(会員・池田能久)

(8)天燈(ランタン)発祥の地、「十分(スーフェン)」の思い出

  台北市内のモノレ-ル線「木柵駅」から、バスで「平渓駅」(45元)まで約1時間の旅でした。バスは1~2時間に1本ですが、運良く15分程度の待ち時間で来ました。途中から座れて、いくつもの峠を経て、「平渓駅」に到着しました。このロ-カル線は人気の気動車で、渓谷に沿ってのんびりと走ります。「鉄路観光旅遊路線」としてPRされており、カメラマンに人気が有ります。ここから乗車して目的地の「十分」に。

「十分大瀑布・・・台湾のナイアガラ」と称されていて、高さ20m,幅40mの滝(台湾最大の規模)を楽しめます。駅から歩いて30分ほどかかりますが、最後は線路を歩く楽しさが味わえます。また、滝壺に降りることができます。

 
この街のメインストリ-トが抜群でした。ロ-カル線が真ん中を走るのです。人々は平然と線路を横切り、柵も無い線路(2006年当時、現在は柵がある)と共存しています。なんとも不思議な光景でした。また、名物の「天燈」を作っている店が多く、飛ばしている光景に出会いました。 
 
(会員・西條繁)
 
(写真は、十分瀑布、町中を走る電車、赤い天燈です)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 





 
 

2016年10月29日土曜日

(7)台湾の祝日/休日…「鬼月(おにつき)」

  日本を訪れる台湾からの観光客が多い時期はいつでしょうか? 中華文化圏では旧暦の7月を「鬼月」と呼んでいます。昨年の旧暦7月は8月14日から9月12日でした。「鬼月」は「亡くなった人たちの霊(鬼)が地獄から人間の世に戻ってくる」1ケ月です。旧暦の7月1日に地獄の門が開き(開鬼門)、31日に門が閉じます(関鬼門)。

先祖の霊だけがこの世に戻ってくるなら良いですが、実は、地獄の全ての門が開くので、悪い霊も一緒に戻ってくるのです。1ケ月間、巷に鬼が徘徊しますので、その対策として、台湾ではいろいろなタブ-があります。「水遊びをしてはいけない」…水鬼が海中にいるので。「夜に洗濯物を干してはいけない」…乾いてない服を鬼が試着する。
 
その他、旅行・結婚・引越しなども避ける方が良いと言われています。なので、夏の観光シ-ズンはお盆まで。そして、9月が新学期の学生の卒業旅行は6月です。
(会員・西條繁)
 
 (写真は、切り絵の路上パフォーマンス風景と、十份の町の鉄道です)
 
 
 

 

 

2016年10月28日金曜日

(6)韓国・安東(あんどん)ツアーに参加して

 今年41517日に、韓国の安東市を22名の日本の旅行関係者が訪問した。日本に広く安東市を紹介してもらいたいとの意向。韓国・仁川空港に集合後、バスで約3時間半、一路、安東市へ。途中高速では、桜が満開。安東市役所では、市長代理から「安東観光サポーター」の委嘱状と名刺を授与される。その後、伝統古屋宿泊所へ。お寺風の広間と寝室で、歓迎の踊りや歌を聴く。朝、周辺は散策に清々しい山林と湖。日本の田舎を感じる。

 2日目は、日本の鯖街道に似たキムチと鯖料理。その足で、世界遺産になっている河回村(S字カーフの河で囲まれた村)へ。この村では世界的な仮面部フェスティバルが毎年9月に開催されることで有名で仮面舞踏を鑑賞する。一路、安東グランのホテルへ。途中安東チムタク横丁で演奏と夕食、さらに帰りに焼き肉を味わう。翌日、金浦空港から日本へ。駆け足だったが、安東は人口17万人の小都市、今後の発展が期待されると感じた。
(会員・堀内義章)

(写真は上から①伝統古屋の前で、参加者全員 ②河回村全景 ③キムチの朝食 ④どぶろく





 
 

2016年10月27日木曜日

(5)弥次喜多道中

 旅人の大先輩といえば、松尾芭蕉とともに、「弥次さん喜多さん」でしょう。もっとも、こちらは、十辺舎一九の「東海道中膝栗毛」の登場人物なので、実在ではありませんが。
 江戸の商人の弥次郎兵衛と、そこの居候の喜多八が、退屈しのぎにお伊勢参りに出かける話は、ベストセラーに。
 東海道五十三次の西の起点、京都は鴨川の三条大橋の西詰に、弥次喜多の銅像があります。三条小橋商店街が平成6年に建てました。あまり目立たない、隠れた名所です。
(会員・井上年央)

 (鴨川を背に立つ弥次さん喜多さん)


 

(4)世にも不思議な琴引浜の「鳴砂(なきすな)」

 丹後半島の西側、京丹後市の琴引浜は、砂を踏みしめると「キュッキュ」と音がします。2007(平成19)年に国の天然記念物に指定されました。砂を顕微鏡で見ると、石英(水晶)がいっぱい含まれているのが分かります。砂を踏んだり、手で強く押したりすると、石英がこすれて音が出るのです。

 石英が60%以上含まれると、砂が鳴きますが、琴引浜の砂は石英が77%も。しかし、石英の表面が少しでも汚れていたり、十分に乾燥していなかったりすると、まったく音は出ません。冬の強い波で砂が徹底的に洗われた後、5月ごろが最も音色が美しいそうです。“鳴砂名人”が両手で砂をもむと、笑っているような音が出て、見物客も笑ってしまいます。
(会員・井上年央)

 

(写真上 琴引浜の“鳴砂名人”)

(写真下 鳴砂の顕微鏡写真。透明の石英がいっぱい)



 

(3)京丹後市の「丹後七姫劇団」

  山陰ジオパークの東の端にあり、京都府の観光キャンペーン「海の京都」の重要拠点でもある京丹後市。観光名所になっている道の駅、丹後王国「食のみやこ」は2015(平成27)年春にリニューアルオープンしました。甲子園球場の8倍の面積に、レストラン10軒、名産物の売店などが並んでいます。

 丹後王国の名称は、この地が歴史的に重要な意味を持っているからです。数々の伝説の中に「丹後七姫」があり、道の駅には専属の劇団があります。七姫は、小野小町、静御前、聖徳太子の聖母・間人(はしうど)皇后、「山椒大夫」に登場する安寿姫、細川ガラシャ、羽衣天女、浦島伝説の乙姫。それぞれに扮装した現代の舞姫が、観光客を迎えてくれます。
(会員・井上年央)

 


(写真 丹後七姫に扮する、平成の舞姫)

(2)山陰海岸ジオパークの京丹後市


 山陰海岸ジオパークは鳥取県、兵庫県、京都府にまたがる東西約130キ

ロの広大な自然公園です。2010(平成22)年には世界ジオパークに認定されました。ジオパークとは、科学的に貴重で美しい地質遺産を学び楽しむ観光のあり方、といえます。2016年10月20、21日に、同ジオパーク推進協議会のツアーで京丹後市を訪れました。

 竹野川の河口、日本海の荒波にそびえたつのが「立岩」。全国的に珍しい玄武岩の一枚岩です。川の水は岩に当たって海に流れ込みますが、季節によって、水路は右、左、両方と移動します。この珍しい現象は、季節風が立岩の裾の砂を大きく動かすからです。厳冬の荒波は高さ20メートルの立岩さえ飲み込みます。麿子親王が退治した鬼の1匹を立岩に封じ込めた伝説も。巨岩から鬼の泣き声が漏れるといいます。
(会員・井上年央)
 

 
 


(写真は立岩です)

(1) 「ブログ開設のごあいさつ」

 日本旅のペンクラブは1962(昭和37)年に設立しました。法人格を持たない任意団体ですが、全国に旅行ジャーナリスト、写真家らの会員がいます。その中で、西日本在住の会員40人余が関西部に所属しています。このブログは関西部の活動を紹介し、旅に関するさまざまな情報を発信します。

当クラブでは5月16日を「旅の日」に制定しています。松尾芭蕉が「おくのほそみち」に旅立った日です。毎年、この日には会員、旅行関係者が集い、旅の文化向上に寄与した団体、個人に「日本旅のペンクラブ賞」を、旅の川柳の公募優秀作に「旅の日川柳大賞」をそれぞれ贈っています。

「旅の日」の集いと表彰式は例年、東京の「椿山荘」で開催していますが、5年に1度は関西で開く慣例です。第30回を迎える2017(平成29)年は、神戸市の神戸ポートピアホテルで開催します。

クラブ会員が投票で選ぶ「日本旅のペンクラブ賞」の西日本(近畿以西)のこれまでの受賞団体、個人は次の通りです。

  〇1984年 大分県湯布院町

  〇1987年 武田真理氏(京阪・定期観光バス運転手)

  〇1990年 大分県一村一品運動

  〇1992年 激励賞=長崎県小浜町、雲仙観光協会

  〇1993年 滋賀県長浜市

  〇1996年 激励賞=神戸国際観光協会

  〇1997年 広島電鉄

  〇1999年 京都府丹後半島

  〇2000年 竹富島

  〇2001年 東近江観光振興協議会

  〇2010年 美山町観光協会(京都府南丹市)

  〇2013年 石垣市観光交流協会

  〇2014年 兵庫県豊岡市

(会員・井上年央)

 

(写真上)2010年のクラブ賞「美山町観光協会」表彰式に出席

された(左から)佐々木・南丹市長、中島・元美山町長、

武田・美山町観光協会長、山田・京都府知事

    (会場は京都タワーホテル)

(写真下)2016年の「旅の日」集い(会場は東京・椿山荘)