2017年5月31日水曜日

(146)里山に道を拓く<その八・水無月>


 北インドのエベレスト山塊にあるザンスカール地方には尼寺が五つある。
チューチグザル尼寺の仏画、曼荼羅の拝観を終えて、茶をご馳走になった。
尼僧の英語は訛りがなく、周りでは法衣をまとった僧が「キャー」と燥ぐ
幼子のイタズラをたしなめている。ここは70人ほどのチベット仏教寺院
であり、女学校なのだろう。

 托鉢でいただいた食料や寄付で尼寺は成り立っていると言う。

「子供の頃から、チョコレートのような甘い物は知りませんでした」

「いただいた寄付金でたまには鶏、羊肉を食べますよ」

 信仰を抱いた尼僧の日焼けした笑顔から溢れる白い歯がとても美しかった。

 天に近いここの高地には遮るものはなく、立ち並ぶ霊峰も白く輝いていた。

 

      さあ仕事、仕事 ためらいなき我が絵巻

      盃を止むことなく 自らを誇り謳歌した

      ザンスカール 村人と子羊は 天上に篤い繋がりを持つ

      グローバリズム 曼荼羅 酔いが冷めるまで まってくれ

 
                                                       (会員 片岡一郎)
                   


 

2017年5月29日月曜日

(145)四天王寺と野沢菜

 旅をしていて、「こんなところに、こんなものが…」という小さな発見も楽しみの一つです。

聖徳太子が593年に創建した大阪の四天王寺の境内に、「野沢菜原種旅の起点」という

立派な石碑があります。平成28年11月10日に、長野県の野沢温泉村が寄贈しました。

野沢温泉村といえば、その名の通り、温泉、スキー場、野沢菜で有名な観光地です。

 今から250年ほど前、江戸時代中期に、野沢の健命寺の第八代住職・晃天園瑞が

京都に遊学したとき、四天王寺を訪れ、地元名産の「天王寺蕪」を持ち帰りました。それ

が、後に野沢菜になったそうです。

 天王寺蕪は、与謝蕪村も「名物や蕪の中の天王寺」と詠んでいますが、栽培が難しく、

明治末ごろにはすたれました。今、「天王寺蕪の会」というグループが、この伝統野菜の

復興に取り組んでいるようです。

(写真は「野沢菜原種旅の起点」碑です)     (会員 井上年央)



2017年5月26日金曜日

(144)旅の安全を祈願する首途(かどで)八幡宮

 旅を楽しむ一つの方法は「荷物を少なくすること」だと思いますが、まずは

安全第一でしょう。京都市上京区の智恵光院通り今出川上ルに西側にある

首途八幡宮は、旅の神様として有名です。

 平安時代は、内野神社といい、大内裏の鬼門の方角・東北に鎮座し、王城

鎮護の神様でした。現在の京都御苑からは逆に北西の方角にありますが。

さて、この地に、奥州(東北地方)で産出した金を「都」で商う金売吉次の

屋敷がありました。鞍馬山にいた牛若丸(後の源義経)が奥州に旅立つ

ときに、吉次の助けで内野神社に参詣して旅立ちました。

 以来、この神社は「首途神社」となり、境内には、「源義経奥州首途之地」

の立派な石碑もあります。       (会員 井上年央)



2017年5月25日木曜日

(143)関空で、本堂亜紀会員が「上海トークショー」

本堂会員が27日、関空旅博(西日本最大の旅博覧会)で、「上海トークショー」に

出演します。先日訪れた“今の上海”の魅力をたっぷりと紹介します。


WEB 申し込みはこちらです。海外旅行セミナーから。

2017年5月22日月曜日

(142)第30回「旅の日」の会 を神戸で開催

  旅の文化向上へ、官民が集う
 

日本旅のペンクラブ(中尾隆之・代表会員)では、クラブ最大の行
 
事にしている毎年恒例の「旅の日」の会を5月16日、神戸市の神
 
戸ポートピアホテルで開催しました。中尾・代表会員、大川・クラ
 
ブ関西部代表、早内・実行委員長をはじめ、クラブ会員・会友、多
 
くの観光、旅行の官民関係者ら270人余が一堂に集まり、旅文化
 
の向上へ交流を深めました。
 

当日は、正午から記念クルーズとして60人余が「コンチェルト」
 
に約2時間、乗船しました。その後、メイン行事は午後4時から受
 
け付け、シンポジウム「おもてなしの心」では、京都の老舗旅館の
 
女将さん5人が興味深い話を披露してくれました。


6時から記念パーティ。クラブ会員(関西部)の青木和雄・フリー
 
アナウンサーの総合司会で、兵庫県の松森・観光監、神戸市の山
 
川・にぎわい創出担当部長、日本名湯を守る会の佐藤・名誉会長ら
 
来賓から祝辞をいただきました。席上、日本旅のペンクラブ賞の贈
 
呈式を行い、今回は、京都の「みやこ女将の会」(堀部寛子会長=
 
炭屋旅館女将、会員約40人)に贈りました。同賞は毎年1回、旅
 
の文化向上に寄与した団体・個人・行政機関などを対象に、クラブ
 
会員・会友の投票で決めています。
 

また、クラブが全国に公募した「旅の日」川柳大賞の贈呈式も行
 
い、伊東慶子さん(長野県諏訪市)に送りました。作品は「穴場の
 
地 インバウンドに教えられ」でした。


 パーティはアトラクションで盛り上がり、参加者の懇談もはずみま
 
 した。最後に、恒例のお楽しみ抽選会を行い、全国の各種団体など
 
 から提供いただいた名産品、宿泊券などを全員にプレゼントしまし
 
 た。
 
 ご参加、ご協賛いただいた各位様に厚く御礼申し上げます。
 
 
    写真は上から(1)パーティ開会を飾った旅の関係者
 
    (2)「みやこ女将の会」のみなさん(3)川柳大賞
 
    の贈呈式(4)会場を盛り上げたサンバ(5)情報交
 
    換など懇談する参加者(6)抽選会で当たったお土産
 
    に笑顔が…。(7)シンポジウム「おもてなしの心」
 
                    ◆◇◆

 後日談ですが、「旅の日」の会の3日後の5月19日には、神戸港
 
 開港150年の記念式典が神戸ポートピアホテルで開かれました。
 
 

 
 
 
 
 

2017年5月21日日曜日

(141)新緑のドライブで田舎のランチ

 
かやぶき家の集落で有名な美山の古民家ランチ
 
 
 新緑の季節は、田舎ドライブが楽しいです。私が以前6年間住んだ
 
美山町(南丹市)に、今年(2017年)4月、古民家カフェがオープンし
 
ました。山里の美山町の中でも奥まった知見(ちみ)という集落に、そ
 
の「ふるや」があります。

 高知県の女性が、おばあちゃんが住んでいた築150年の家を残そう
 
と、カフェにしたそうです。訪れたのは開店3日目で、懐かしい田舎料理
 
のランチ(税込み1200円)を食べました。

 たっぷりの野菜は高知から取りよせ、ご飯は「寝かせ玄米」を注文。肉
 
じゃが、春菊とひじきの白和え、ぜんまいの卵とじなどです。デザートは、
 
文旦ゼリーでした。このような店が増えると、ドライブも楽しくなります。
 
                             (会員 井上年央)
 

 

2017年5月14日日曜日

(140)京の寺社に咲くお花の紹介⑤


   平成29年 春から初夏

 

いよいよ夏が 到来します。今年の京都には、春はなかったような こ
 
の暑さ。ここ23日の京都の暑さは、もう十分夏だということです。

京都市内よりも 5日ほど 時が経ってから、岩倉の妙満寺には ツ
 
ツジが咲き乱れます。その美しさに皆 目を見張り感動するのです。

 蹴上げの上水所の ツツジは有名ですが、ここ「妙満寺の躑躅」は、誰
 
 の目にもそれ以上かと思わせる、京の隠れたツツジの名所なのです。

 
一度皆様 足を伸ばされたら、いかがですか????。

http://www.myomanji.jp/              (会員 池田能久)
 


 

2017年5月12日金曜日

(139)「関空旅博」で高野会員がライブ


 5月27、28日に、関西国際空港で「関空旅博」が開かれます。さまざ

まな旅情報の展示、世界のグルメ、旅博カフェなどがあり、楽しめそうで

す。入場は無料です。

 

 この旅博会場のサブステージでは、日本旅のペンクラブ会員で、シン

ガーソングライターの高野弘さん(クラブ理事)が、長男の広海(ひろう

み)さんと一緒にライブ演奏を披露します。27、28両日とも午後4時半

から5時までです。

 

 高野さんは、「水中・水辺のフォトジャーナリスト」という活動をしてい

て、歌とカメラマンとダイバーをこなします。環境保護のアピールなど

地道な取り組みも。では、「関空旅博」で旅気分を満喫しましょう。

写真は上から、高野弘さん、長男の広海さん、旅博ポスター。

                            (会員 井上年央)





 

2017年5月11日木曜日

(138)京の寺社に咲くお花の紹介④

    平成29年 春から初夏

 

いよいよ京都にも 夏を感じさせる日差しが、その割には朝晩は 
 
ひんやりしていたり。中国からの黄砂も半端ではなく皆さんマスク
 
を・・・。何を隠そう私も ついに 花粉症に・・・。この辛さ
 
は かかってみないとわからないと実感しています。

さてそろそろ 花菖蒲の季節です。平安神宮神苑に咲く見事な花た
 
ち、そして忘れることができないのが岡崎の野村別邸の門前の花菖
 
蒲。尾形光琳の 国宝の燕子図の構図を忍ばせる素敵な光景を 皆
 
さん見に行ってください。

最初の二枚は、平安神宮に咲く花菖蒲、後の一枚は 野村の別邸 碧
 
雲荘の門前の美しい姿です。  (会員 池田能久)
 


 

2017年5月5日金曜日

(137)びわこビジターズ・ビューローからの情報③


 びわこビジターズ・ビューローから届いた滋賀県の

観光情報です。

 《その3》 文化庁が認定する「日本遺産」と

、日本の文化・伝統を語るストーリーのことで
 
す。平成27年、「琵琶湖とその水辺景観―祈り
 
と暮らしの水遺産」が認定されました。

 滋賀県では、日本遺産「水の文化」ツーリズム
 
推進協議会が、普及に取り組んでいます。そのパ
 
ンフレットでは▽近江八幡の水郷 ▽大津の比叡

山延暦寺 ▽高島の白鬚(しらひげ)神社 ▽米
 
原の伊吹山西麓地域 ▽東近江 彦根 の5カ所
 
にスポットを当て、見所などをPRしています。

           (会員 井上年央)


2017年5月3日水曜日

(136) びわこビジターズ・ビューローからの情報②


 びわこビジターズ・ビューローから届いた滋賀県の観光情

報です。
 
 《その2》琵琶湖のミニクルーズで、沖島と多景島(たけ

しま)巡りができます。沖島は、琵琶湖最大の島です。保

元・平治の乱で敗れた清和源氏の流れをくむ武者が開拓した

と伝えられ、現在、島民は約300人です。多景島は、彦根

の沖約6・5キロ。島全体が日蓮宗見塔寺の境内です。

 近江トラベル株式会社が企画・実施する船は、5月16日

から11月25日まで、毎月4回から8回ほど運行されま

す。彦根港を午前10時45分に出港、2つの島に上陸、見

学し、午後4時15分に彦根港に戻ります。

 予約制で、大人4320円、小学生2700円です。予約

センターは0120-86-8103。

                                (会員 井上年央)